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コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルを描いたNetflixドラマ『ナルコス』が面白い

コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルを描いたNetflixドラマ『ナルコス』が面白い

2015.12.09

2015年秋に遂に日本に上陸を果たしたNetflix

何か面白い作品がないかなぁー、と物色をしていてNetflixオリジナルドラマ『ナルコス』がめちゃくちゃ面白かったです!
コロンビアを舞台に麻薬王パブロ・エスコバルを描いた南米麻薬戦争のエグさをこれでもかと淡々と描写をしていてさすが海外ドラマと言った感じでした。

Netflix発のオリジナル海外ドラマ!

Amazonではフィリップ・K・ディック原作の『高い城の男』や、Netflix初のオリジナルドラマとして国内外から評価も高くめちゃくちゃ面白かったワシントンDCの大統領へ向けての成り上がり物語『ハウス・オブ・カード』など、今や映画並みの予算を掛けて骨太なオリジナルドラマが多数リリースされ、PCやiPhone、iPadでも視聴が出来る世の中。

6.4(水)リリース『ハウス・オブ・カード 野望の階段』トレーラー

そんな中、6,560万人(うち米国4,230万人)と北米圏において圧倒的に支持されているNetflix本体自体も、遂に秋から日本でオンデマンド配信サービスを開始しました。
月額650円からで、1ヶ月は無料体験で映画もドラマも見放題と言う太っ腹なサービスで、ユーザーの囲い込みをしています。

1ヶ月無料ということで、早速登録をして映画やドラマを探してみます。
画面自体は同業態で先行しているhuluのようにジャンルごとにタイトルとパッケージが並んでいて分かりやすいですね。

月額料金が安いのも魅力的ですが、やはりNetflix製作でここでしか観られないオリジナルドラマが多数配信されているのが嬉しい限り。

『ナルコス』のシーズン1のストーリーと感想

ナルコス予告編 – Netflix [HD]

上の『ナルコス』のトレイラーを観て速攻面白そうだと思い、Netflixに登録をしたのでシーズン1のエピソード1から視聴してみました。

・・・結果、全10エピソードを3日間ほどで制覇。
寝不足になること間違いなしの面白さです(笑)

『ナルコス』のストーリー

『ナルコス』のストーリー

ストーリーとしては、1980年代に南米コロンビアに君臨した麻薬王「パブロ・エスコバル」率いる「メデジン・カルテル」の台頭や内情を中心に描きつつ、麻薬流通に危惧を頂き事態の収拾に動き出したコロンビア政府や警察、アメリカ政府が入り乱れ、パブロ逮捕をめぐり文字通り血みどろの戦いを繰り広げていく流れになります。

ストーリーの背景を考える上で、当然麻薬の生産国となるコロンビアの貧困、そして買い手先の市場となるアメリカでの麻薬需要なども絡んできます。
このあたりは、一般市民に麻薬や銃が流通していない日本では想像がしづらい部分もありますが、そうした点を考えずエンターテイメントとして観るだけでもとても楽しめます。

そして、”フィクション”と釘打ちつつ、ほぼ史実通りの”ノンフィクション”的作品となっています。
「アメリカは正義だ!」とか謳っている一昔前のハリウッド的娯楽作品ではない骨太な仕上がり。

『ナルコス』に登場する魅力的な役者たち

パブロ・エスコバルと従兄弟で組織の金庫番グスタボ

パブロ・エスコバルと従兄弟で組織の金庫番グスタボ

ストーリーは上述のように、血みどろの戦いであるため残酷描写も毎エピソード多いのですが、やはり各登場人物を演じている役者が魅力的過ぎる。

麻薬王パブロ・エスコバル演じるのはブラジル人俳優ワグネル・モウラ。もちろん全編スペイン語のみで会話。
愛人は居るけれど愛妻家で家族思い、人懐っこそうなでっぷりお腹なのに冷酷に人殺しを指示してアメリカ政府に対抗心を燃やす、等のマフィア的2面性が観ていてビリビリきます。

左からカリージョ大佐、DEA(麻薬取締局)のスティーブ、ハビエル・ペーニャ

左からカリージョ大佐、DEA(麻薬取締局)のスティーブ、ハビエル・ペーニャ

パブロ・エスコバル率いる麻薬組織「メデジン・カルテル」に対抗する面々。
劇中では、それぞれ文字通り自分の命や生活をを顧みず、パブロを潰す為に奔走をします。彼らの麻薬組織や関係人物に対する拷問・暗殺・容赦のなさは鬼気迫るものがある。
通行人含めて問答無用で組織側の要人を暗殺をしたりも。

そして、アメリカ政府やコロンビア政府の要人たち、コロンビアの過激派左翼ゲリラ「M-19」、パブロたちと麻薬の商いで対立する「カリ・カルテル」等の登場人物たちも絡んできます。

『ナルコス』はスペイン語の勉強にも最適?

非常に面白く、しかもシーズン2が製作決定したという報道があったばかりの『ナルコス』。

海外映画やドラマ=英語となりそうですが、コロンビアを舞台としているので、ほぼ全編に渡りスペイン語での会話がメイン。
ストーリー的に口汚い言葉も多いですが、もしスペイン語を勉強しているのであれば案外役に立つドラマかもしれません。

自分もカナダに住んでいたときには、スペイン語圏の人が非常に多かったので「英語を学ぶよりもスペイン語を学んだほうが良いのでは?」と考えてしまうほどでした(笑)

南米マフィアものは史実と相まって凄まじい・・・

個人的に100点満点をつけたいブラジルの子供版”仁義なき戦い”とも言える映画『シティ・オブ・ゴッド』や、今度ディカプリオ主演で映画化が決定している、こちらもめちゃくちゃ凄惨で面白かったドン・ウィンズロウによる小説『犬の力』など、南米における麻薬・マフィア・米国が絡む物語は本当に魅力的です。

殺人や、犯罪、麻薬組織の裏側を丁寧に描写しつつ、さらにはそこに至る社会情勢、貧困の問題や政府間の争い・・・。
何よりもそれぞれその時代を生きた人たちの執念や恐ろしさ、たくましさが垣間見えます。

今でもメキシコは麻薬組織による犯罪が多発しているようですが、映像化を通してこうした問題が提起されるのは、観ている方は楽しみつつも色々と考えてしまいますね。

何にせよ、めちゃくちゃ面白いドラマで続きが気になっているので早くシーズン2が観たい!

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